放射線治療

肺がん・肝臓がんに放射線治療が効果を発揮する理由とは?

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放射線治療は、肺がん・肝臓がんにも効果があると言われています。
肺がん・肝臓がんと放射線治療の関係についてご説明します。

肺がん 肝臓がん 放射線治療

肺がんについて

放射線治療 肺がん

日本人のがんで3番目に多いのが肺がんです。肺がんの患者数は約11万人以上、年間約7万人以上が肺がんで亡くなっています。

肺がんの患者数や死亡者数は、40代後半から増え始めていき、高齢になるほど患者さんも多くなります。
患者数は男性のほうが多く、女性より約2倍、死亡者数は約2.5倍多いという統計が出ています。
死亡数だけで見ると、全てのガンにおいて1番多いのが肺がんです。

肝臓がんについて

放射線治療 肝臓がん

肝臓がんは、肝臓に新しく発生する「原発性肺がん」と胃や大腸などから肝臓に転移してくる「転移性肝がん」があります。

原発性の肝臓がんは年間に約4万人の方が発病し、3万5千人が亡くなっています。
転移性肝がんの患者数は、がんが進行した患者さんには多く現れる症状です。

肺がんや肝臓がんの放射線治療

肺がんや肝臓がんは、病巣が臓器にとどまっていて、リンパ節に転移がない場合や、初期段階では手術が標準治療となっています。
しかし、なかには他に持病があって手術療法を選択できない場合や、体力の少ない高齢者のがん患者さんもいます。

そこで選択されるのが放射線治療です。
放射線治療であれば、体にメスを入れるわけではないので痛みや負担も少なく、副作用もほとんどありません。

近年は、放射線治療技術の進歩に伴い、高齢者のがん患者さん始め多くの人に放射線治療が受けられるようになり、治療実績も続々と報告されています。

放射線治療装置「サイバーナイフ」

放射線治療のための医療機器「サイバーナイフ」は、産業用ロボットに放射線を照射する小型の放射線治療装置が取り付けられおり、ロボットアームでがんを切り取るように治療します。

このサイバーナイフに搭載されているロボットアームは、ベンツなどの自動車工場の精密組み立てに使用されているものと同じものです。

肺がん 肝臓がん 放射線治療 サイバーナイフ

サイバーナイフの天井部分にはX線撮影装置があり、床部分には画像検出器があります。
また、サイバーナイフは定位置放射線治療装置であり、患者さんの体の様々な方向から放射線を照射することが可能です。

サイバーナイフは、がんにピンポイントで照射することができるので、正常な細胞や組織に影響も少ないです。
そのため、副作用も少ないがん治療法です。

ミサイルで使われるレベルの自動位置計測機能

サイバーナイフは、がんのある場所を正確に測定することが出来る「自動位置計測機能」が搭載されています。
サイバーナイフの自動位置計測機能は、巡航ミサイルで使われる自動位置計測装置(TLS)の技術が応用されているため、精度はかなりハイレベルです。

サイバーナイフで肺がん・肝臓がんを治療するメリットとは

サイバーナイフが登場する前は、がん患者さんが放射線治療を受ける際には、固定具で圧迫されているため、身動きが取れず苦痛を感じていました。

肺や肝臓は、体幹部にあるよく動く臓器の代表格です。
従来の放射線治療では、がんの周囲2cmずつ広く放射線を照射しなければならなかったのですが、「動体追尾システム」が搭載されているサイバーナイフは、得られた情報をコンピューターで計算し、患者さんの呼吸の動きや臓器の動きにリアルタイムに対応することができます。

放射線治療 サイバーナイフ 機能

サイバーナイフの動体追尾照射は、患者さんの呼吸波形も検知します。
その誤差はなんと1㎜以内と言われており、正常細胞への余分な照射が抑えられます。

従来の放射線治療では、患者さんが動くことで放射線が患部以外に照射されることを避けるために、患者さんを固定具で固定していました。
しかし、サイバーナイフでの治療時は、患者さんのボディにフィットする簡単な補助器具を使って身体を固定するだけでよいのです。

患者さんはがん治療の苦痛に加えて、固定具を装着されることの精神的苦痛であったため、「放射線治療はきつい」というイメージがありましたが、サイバーナイフの登場は放射線治療のハードルをかなり軽減しました。

患者さんは、サイバーナイフでの治療を受けるときは、なるべく動かないように寝ているだけでOK。
寝ている間にロボットアームの先についている装置から自動的に放射線が照射されますので、早く治療が終わります。

サイバーナイフの強みであるピンポイント照射

サイバーナイフのロボットアームは360度動くことが可能です。
ロボットアームは最大で100ヶ所から照射することが可能で、それぞれから12方向に放射線の照射できます。

リメーターは、ターゲットとなるがんの大きさに合わせて使い分けますが、使い分けもロボットアームが自動的にピックアップします。
ロボットアームが搭載されているサイバーナイフは、進歩したロボット工学とコンピューター制御の2つの技術を活用しています。

まとめ

放射線治療 QOL

最新の医療機器であるサイバーナイフは、よく動く臓器の代表である肺と肝臓のがんにも適用できるようになりました。

がん治療の手術療法を受けられない人や、がん治療でQOLを下げたくない人にとって、がん治療の選択肢を大きく広げました。
そして、がん治療の未来を大きく変えていっているのです。

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