用語集

がん治療用語集:3大治療法①手術療法のメリット・デメリット

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がんは、細胞の突然変異、遺伝子のコピーミス、バグのような状態が起こり、細胞ががん化した状態です。

がんは、発生してからしばらくは発生部位にとどまっていますが、やがて細胞分裂し増殖して身体中へ広がって行きます。
血液やリンパ液の流れに乗って、がんの発生部位から離れた場所にある臓器へ広がってしまうことを「がんの転移」と呼びます。

がんの治療法としては、「手術療法」「放射線治療」「抗がん剤治療」という3大治療法があります。
そこで、がんの手術療法についてご紹介していきます。

がん 手術

手術療法

がんの手術療法とは、手術によりがんの治療をすることです。

一般的には、がんの組織や周囲組織、リンパ節を含めて手術によって切除します。
「手術ファースト」と呼ばれるほど、多くの場合手術療法はがん治療において第一に選択する治療法です。

しかし、すべてのがん治療に手術を実施するというわけではありません。
患者さんのがんの状態、ステージによって治療法を決定します。

白血病などの血液のがんやリンパ腫などの場合は、手術療法ではない治療を選択することが多いでしょう。

手術療法の内容

がんの手術療法とは、体にメスを入れてがんの組織や周辺の組織・リンパ節を切り取る治療法です。
周辺にも目に見えないがん細胞が転移している可能性があるので、がんの病巣だけを切りとるのではなく、周りの正常組織も含めて切除することになります。

手術療法のメリット

手術療法は、完全にがんの病巣と転移している可能性の部分を切除することができれば、体内からがんを消すことができます。
そのため、手術療法は、直接的でがんを完全に取り除く根治を目指すことができます。

がん 手術 メリット デメリット

がんは早期発見・早期治療が重要と言われますが、がん検診などでがんを早期に発見できて、がんの転移が見られない場合は、手術療法でほぼ100%治すことが可能と言われています。

手術療法のデメリット

がんを根治できる可能性がある手術療法ですが、デメリットももちろんあります。

手術療法は体にメスを入れるため、体力がない人にとっては大きなダメージになります。
手術の傷の回復にもある程度時間がかかりますし、患者さんによっては体力の回復にもかなり時間がかかることがあるからです。

また、手術療法はがんの病巣と周辺組織、リンパ節を切り取ることになるので、手術する部位によっては臓器が失われてしまう可能性もあります。
臓器が失われることで、体の機能が一部失われてしまうこともあるため、体の中でバランスが取りづらい状態になってしまいます。

内視鏡手術や鏡視下手術

手術療法のデメリットを軽減しようと、最近では早期がんを内視鏡を用いて切除する方法(EMR)や、カメラを使った鏡視下手術という手術も実施されています。

がん 手術 内視鏡

内視鏡手術も手術療法と同等に考えられていますが、全身麻酔をして開腹手術をしなくてもよいので、患者さんの負担はかなり減ってきます。
早期の小さながんで食道・胃・大腸にできたものは、内視鏡手術で切除可能です。

このように、がんの手術療法は、できるだけ患者さんの体の負担を軽減しながら手術する方法がないか、研究が進められています。

手術療法ができない場合

進行がんの場合も切除が可能な状態であれば、手術療法は積極的に実施されます。

がんは進行すると周りの組織やリンパ節、周辺の臓器に転移してしまいます。
がんの進行は、がん細胞の悪性度と深く関係しています。

しかし、手術療法はがんが転移せずに発生した場所にとどまっていて、がんの病巣がしっかり見える状態の時、病巣ごと切り取ることで根治を目指す治療法です。

がん細胞がリンパ節やその他の臓器に転移している場合や、血液やリンパ液の中から全身を巡ってしまった状態の場合は、手術療法ではどうしようもできません。
目に見えないリンパ節などにあるがんを手術療法で取り残せば、がんは再発してしまいます。

そのため転移している進行がんに対しての治療法は、手術療法だけでなく化学療法として抗がん剤による治療、放射線療法、免疫療法を組み合わせて治療していくようになります。

がん 放射線治療

手術療法でがんの病巣を切除し、さらに化学療法や放射線療法などの治療を組み合わせて、目には見えない微小ながん細胞や、血液やリンパ液に入り込んでしまったがん細胞を死滅させ根治を目指す治療法も多く選択されています。

また手術より先に、一定の期間化学療法と放射線療法を実施することによって、がんの病巣自体を縮小させて、手術療法での切除範囲を少なくする治療方法もあります。

すると、がんの手術療法で切除せずに残せる部位も多くなるので、患者さんの体への負担も軽減されますし、術後の再発の可能性も低くなる場合があります。

がんの治療の選択肢は1つではありません。
手術療法と、抗がん剤、化学療法の2つ以上を組み合わせた治療法を「集学的治療」と呼びます。

昔のように、「がん=手術」の一択ではなく、様々な治療方法を組み合わせて治療を進めていくことが多くなっています。

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