用語集

がん治療用語集:マンモグラフィー・エコーなど画像診断機器

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がんの検査・診断には、さまざまな画像診断機器が用いられます。

そこで「CT」「MRI」「マンモグラフィー」「エコー(超音波)」「トモシンセシス」「PET」「PEM」「ABVS」といった画像診断機器に関する用語をご紹介します。

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CT

がんの検査だけでなく、あらゆる検査でも使用されるCTは、「Computed Tomography」の略、日本語では「コンピュータ断層撮影」と言います。

CTは、患者さんの体の周りを回転しながらX線を照射していきます。
CTによってX線が身体を透過したX線量を検出して測定します。

がん 検査 画像診断 CT

X線量の測定値をコンピュータで計算し、体を輪切りにしたような「断層写真」を撮影できるのです。

CT検査の方法は2種類あります。

  • 造影剤を使わない単純CT
  • 造影剤を用いる造影CT

小さな病変や、周囲とX線の透過率がほぼ変わらない病変の検査をするときに造影剤が使われます。
主にヨード造影剤が用いられます。

CT撮影であれば、脳や肝臓、すい臓、腎臓、副腎と言ったレントゲンには写らない臓器も断層像としてとらえることが可能です。

さらにCTは、胸壁、肺の血管、気管、直腸、膀胱、子宮などの病変や位置関係も立体的にとらえることができます。

MRI

MRIは「Magnetic Resonance Imaging」の略で、「核磁気共鳴」という現象を使って体内を撮影する画像診断方法です。

MRIはX線を使わずに、強力な磁場を利用して体の断面画像を撮影します。

磁場とは、私たちの体内にある脂肪や水分に含まれる無数の水素を利用します。
水素は水素原子核の陽子の強い磁場の元で「核磁気共鳴」を起こす性質があります。

MRIでは、体内の水分子の結合状態をコンピュータ解析して、臓器やがんを画像化します。
体内の中でも水分量の多い組織の撮影が得意で、具体的には脳や血管などの撮影に適しています。

マンモグラフィー

「乳がんといえばマンモグラフィー」と言われるほど、マンモグラフィーは有名な画像診断機器です。

マンモグラフィーは、乳房を2枚の板で挟んで撮影するX線レントゲン装置です。
得られる画像は2D(平面)のものになります。

がん 画像診断 マンモグラフィー

2枚の板で圧迫して挟むため、人によっては強烈な痛みを感じることもあります。
しかし、ほんのわずかな石灰化している箇所もしっかり画像でとらえることができます。

特にマンモグラフィーは、乳がんの早期発見を得意としています。
乳がんの初期症状や、触診だけではわかりにくい乳房のしこりを画像診断することができます。

自治体等の乳がん検診は、マンモグラフィー検査を実施するところが多くなってきました。

トモシンセシス

トモシンセシスは、トモグラフィー(Tomography/断層)とシンセシス(Synthesis/合成)を合わせて作られた造語です。
実際の医療現場では「トモシン」と呼ばれることもあります。

乳がんの検査においてトモシンセシスの最大のメリットは、断層画像を撮影して組み合わせることができる点です。
検査部位を立体(3D)的にとらえることができるため、「3Dのマンモグラフィー」として注目されているのが、トモシンセシスなのです。

がん 画像診断 トモシンセシスさらにトモシンセシスは、角度を変えながら断層的に撮影するので、より正確な画像診断ができるようになりました。

従来のマンモグラフィーでは、乳腺濃度の濃い方の腫瘍は発見しづらかったのです。
マンモグラフィーでは乳腺も腫瘍も同じように白く映ります。

角度を変えて断層的に撮影ができるトモシンセシスによる画像診断では、あらゆる角度から撮影することができるので、高濃度乳腺の人にも適した画像診断法です。
なぜなら、1回の撮影により得られた画像を再構成し、細かく1ミリ感覚で表示することができるからです。

若い人に多い高濃度乳腺の人も、トモシンセシスであれば、より正確な画像診断ができるようになっています。

PET

PETは「Positron Emission Tomography」の略で、日本語では「陽電子放射断層撮影法」と呼ばれる検査です。

がん細胞は、正常な細胞よりも活動が活発なため、エネルギー源としてブドウ糖を大量に取り込みます。
そこでPETでは、ブドウ糖によく似た「18F-FDG」という薬を使って、がん細胞がたくさん「18F-FDG」を取り込むようにするのです。
(FDGはブドウ糖と似た薬剤そのものの名前、そして18Fは「放射性フッ素」のこと)

がん 画像診断 PET-CT

PETでは、18F-FDGを静脈から注射すると、がん細胞はブドウ糖と間違えて「18F-FDG」を取り込みます。

この状態を撮影すると、がん細胞が「18F-FDG」を大量に取り込んでいる様子がハッキリと写ります。
5㎜程度のがんでも認識できるため、PETはがんの画像診断にとても役立ちます。

しかしPETは、糖が多い臓器ではそれほど効果を発揮しません。
糖を多く代謝する脳や心筋、糖を排泄する通り道となる尿路(腎盂、尿管、膀胱)などの臓器は、がん細胞に限らずFDGが多く集まる場所です。
糖が多い臓器では、その臓器や周辺のがんを目立たせることが難しくなるのです。

PEM

PEMは「Positron Emission Mammography」の略で、乳がんの発見率を上げることを目的に、乳がん専用に作られた機器です。

乳がんが発症する乳房の部位に合わせて、PETよりも高感度のセンサーと精度の高いカメラを搭載しています。
PEM画像は機能性画像ですので、高濃度乳腺の頻度の高いと言われている日本人、特に若い人にも向いているのです。

PEMのメリットとしてはさらに、マンモグラフィーと同じ撮影ポジションで画像撮影ができることです。
乳がん検診には、PEMで画像診断すると小さながんまで発見することができます。

ABVS

ABVSとは「Automated Breast Volume Scanner」の略。
超音波自動ブレストボリュームスキャナー、乳房専用の超音波検査機です。

がん 画像診断 ABVS

従来診察でよく使われているエコー検査も超音波検査機なのですが、医師が肉眼で見ながら必要に応じて何枚か画像を撮影しています。
これだと、医師の腕次第では小さながんが見逃される可能性もあります。

しかしABVSでは医師の腕に関係なく、自動で動くプローブが1分間に約300枚の画像を取得することができるため、高品質の検査が受けられます。

ABVSとパソコン上で画像を組み合わせて、がんがあるかどうか縦からも横からも診断することができるようになり、小さながんも見つけやすくなっています。

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