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9割が治る!? がんの早期発見・早期治療が重要な理由とは

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がんの診断に使われる画像診断については、ハード面、ソフト面ともにここ数十年で大きな躍進を遂げています。新しい装置が普及していることで、早期発見の機会も増えました。
ところで、「早期発見」がどんな段階での発見を指しているかご存知ですか?
ここでは、早期発見の定義と、がんの早期発見がもたらすメリット、そしてその早期発見を実現可能にした最新画像診断機器についてお話します。

画像診断

がんの「早期発見」ってどんな意味?

がんは大きく「早期がん」「進行がん」「末期がん」の3種類に分けられます。
よく耳にする「早期発見」とは、がんが「早期がん」のうちに見つかったという意味です。
早期がんと言うと、できてすぐという感じがしますが、必ずしもそうではありません。がん細胞ががんとして発見できるためには、分裂を最低30回程度している必要があると言われています。
そしてその30回の分裂には、10~15年もかかるのです。

細胞分裂早期がんとは言え、1つの細胞から始まったがんは、この時点で10億個、直径は1センチ、重さは1グラム程になっています。
ラムネのビー玉位の大きさ、1円玉位の重さを想像してもらえればわかりやすいかもしれません。

ちなみに、早期がんと一口に言っても、がんの発生部位によってどのような状態を指しているのかはちょっとずつ異なります。
皆さんの関心が高い、胃がん、前立腺がん、乳がんを例に挙げてみましょう。

胃がん

胃がんでは、がん細胞が粘膜層または粘膜下層の中に納まっている場合を早期がんと呼びます。粘膜を越えてそれ以深の層に届くと進行がんになります。

前立腺がん

転移がなく、がんが前立腺内にとどまっていれば早期がんです。前立腺を覆っている皮膜を越えたり、近い臓器である直腸や膀胱に届いていたりするときは進行がんと呼ばれることがあります。

乳がん

乳がんがんが2センチ以下で、リンパ節への転移がない場合は早期がんと呼びます。

乳がんは皮膚に近い部分にできている場合、早期の小さながんであっても、触診で見つけることができるのが特徴です。

どうしてがんは早期発見、早期治療が重要?

がんは、できる限り早期に見つけたいものです。
それは、がんが小さければ小さいほど、治療の際の体への負担が小さくすむからです。また、浸潤や転移の程度が小さいほど、再発の危険も減ってきます。
早期がんで発見された場合、すぐに適切な治療を施せば9割は治ります。
逆に、この段階で発見できないと、3年程の間にがんは急速に増殖してしまい、手術できない進行がんになったり、全身に転移してしまったりするのです。

がんについて興味のある方なら「5年生存率」という言葉をご存知だと思います。
5年生存率というのは、「あなたはがんです」と診断を受けてから5年後にその患者さんが生きている割合を数値化したものです。
がんが早く見つかればこの5年生存率が高いことが分かっています。
となれば問題は「いかに早期にがんを発見するか」ということになりますね。元気なうちにがんを見つける必要があるのです。

早期発見

早期がんのうちに見つけるためには、自覚症状に頼るわけにはいきません。体に何らかの異常が出ているということは、がんがそれだけ大きくなっているということを指しているからです。
がんの早期発見と早期治療を実現するため、日本全国の病院にCTやMRIが導入されています。画像診断に力を入れている所であれば、バージョンがアップされるたびにCTやMRIの更新も怠らないでしょう。

そして2000年頃から、がん診断にPET診断が有効であるという報告が出てきました。
元気なうちにがんを見つける。その役割を果たしてくれる画像診断機器の一つ、PETについてご紹介します。

PETを知っていますか?

がんの診断に使われる検査は色々ありますが、その中でも最近話題になっているのがPET検査 と呼ばれる検査です。
PETは「POSITRON EMISSION TOMOGRAPHY」の頭文字をとった呼び名で、日本語では「陽電子放射断層撮影」となっています。

PETが広がり始めた当初はPET単独機がメインでしたが、今はPETとCTが一体化したPET-CTがメインになっています。
がん細胞に目印をつけることができる薬剤(FDGという放射性薬剤)を体内に入れ、撮影を行うことで、がんを撮影することができるタイプの検査です。
この目印というのは、がん細胞が体内の他の細胞に比べて、多くのブドウ糖を取り込むという性質を利用してつけられます。
ブドウ糖とよく似た成分を体内に注入すると、それががん細胞に集まり、結果画像にしっかりと捉えることができるわけですね。

検査機器

PET検査は、今までレントゲンや普通のCTなどでは見つけられなかった大きさのがんも見つけられるようになったため、早期発見の増加に大きく貢献しています。
元気なうちにがんを見つけ、体に負担のない治療で治す。どんどん世の中に広がってほしいと願っています。

まとめ

がんは早期のうちに見つけることができれば、9割治ります。そのために、多くの病院で最新の画像診断装置を用意して、少しでも早く見つける努力をしています。
しかし、最新鋭のピカピカのPETも、皆さんが検査に来ないことには役に立ちません。
「がんが見つかったら嫌だから」と恐がることなく、ぜひ元気なうちに、定期的な検査を受ける習慣を持って下さい。

がんは、早期発見が大切ですよ。

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