最先端医療

サイバーナイフとトモセラピーで最高のがん放射線治療を

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サイバーナイフとトモセラピーは、ともに最新鋭のがん放射線治療装置です。
ついに、この二つを同時に備えた民間の医療機関が日本にも誕生しました。高度放射線治療の分野において、とても大きな出来事です。
今回は、サイバーナイフとトモセラピーを併設することについてのお話です。

放射線治療

 

サイバーナイフとトモセラピーとは

サイバーナイフとトモセラピーはどちらも、アキュレイ社の登録商法です。
ピンポイント照射ができる高度放射線治療装置という点は両者同じですが、それぞれ異なる特徴を持っています。

サイバーナイフとは

サイバーナイフサイバーナイフは、「定位放射線治療装置」と呼ばれるタイプの放射線治療装置で、自在な方向から放射線を放射することができるロボットアームを搭載しています。
サイバーナイフの一番の強みは、患者さんのわずかな動きに合わせて照射位置を調整できる動体追尾システムでしょう。
「患者さんが動いてしまった!」という場合の修正はもちろんですが、肺などのように、人間の意思で動きを止めることができない臓器の動きにも対応しています。

トモセラピーとは

トモセラピーは、強度変調放射線治療と画像誘導放射線治療を併せた装置で、放射線治療装置とCTが一体となっています。
従来の放射線治療では、患者さんの体にペンでマーキングをして照射位置の目印としていましたが、トモセラピーでは、毎回の照射前にCT撮影をして照射位置の修正を行います。
この仕組みにより、より高い精度でがんだけを狙って放射線を照射できる装置になっています。

2017年、宇都宮セントラルクリニックで、日本で初めて、サイバーナイフとトモセラピーが同時に導入されました。ついに、ワールドスタンダートの高度放射線治療を民間の医療機関でも受けられる時代が日本に到来したということです。
なぜ、両者が揃うことが良いことなのかみてみましょう。

2種類の高度放射線治療がどうして必要なのか

高度放射線治療

サイバーナイフもトモセラピーも、優秀な高度放射線機器という点は同じなら、なぜ二つ必要なの? そんな風に思う方もいるかもしれません。
実は、サイバーナイフとトモセラピーは得意とする治療が大きく異なります。二つ揃えることのメリットをみてみましょう。

 

  • サイバーナイフは早期がんに強い
  • トモセラピーは進行がんに強い

サイバーナイフは早期がんに強い

サイバーナイフは放射線を1本の細いビームとして照射します。「ナイフ」と言う名の通り、まるで刃物で切り取ったかのようにがんを消滅させることができます。
比較的小さな範囲のがん、早期がんを得意としており、3センチ以下の小さながんなら、1週間の治療(4~5回の照射)で治療を終わらせることが可能です。

サイバーナイフの適応は脳腫瘍から前立腺がんや骨転移まで幅広く、追尾システムのおかげで従来の放射線治療装置では太刀打ちできなかった肺がんも治療可能になりました。
欧米諸国から遅れをとってはいるものの、さらなる適応拡大も期待されています。

トモセラピーは進行がんに強い

トモセラピー02トモセラピーは、多発がんや進行がんに強い放射線治療です。
鋭い1本のビームを照射するサイバーナイフとは異なり、照射されたビームの中で線量に強弱をつけ、多数の方向から多くのビームを発射して治療を行います。
毎回CTで撮影してから照射を行うので、複雑な形のがんにも正確に照射可能です。

また、トモセラピーなら1回の治療で複数のがんに照射可能です。これは、トモセラピー独自の、ヘリカル回転照射と呼ばれるモードによって実現しています。
多発がんの治療も一度に行えるので、患者さんへの負担は最小限に抑えられます。

まとめ

サイバーナイフは早期がんに、トモセラピーは進行がんや多発がんに、それぞれ抜群の効果を発揮してくれます。とても頼もしい高度放射線治療装置です。
ですが、日本の現状では、どちらも置いていない、あってもどちらか一方、という医療機関が少なくありません。
高齢化に伴って高度放射線治療の需要が増えている中、サイバーナイフとトモセラピーの普及は急務。
この二つが同時に備えられた民間医療機関がついに登場したことは、放射線治療の分野において、喜ばしい限りです。

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